特権とは

日常
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普段特に意識せずに生活をしていて、勿論仕事のプレッシャーは日常でどうしようかな、と思うことはあるにせよ、何かに凄く困っているわけではなく、恵まれているなと思うことはあります。一年のうちで特定のことに追い込まれて追い込まれて、眠れないとか、そのことばかりを考えずにはいられない、ということは恐らく30日、多くても60日くらいではないかと思います。凄くつらかったなーと思った年でも一年の半分もなかったと思います。

確かにいろいろ経験して、よく考えて、乗り切ってきたという積み重ねで成長しているから、というのは誰でもあると思いますが、そもそも特権を持っていたのだと思います。

経済大国で、長寿で何十年と戦争のない日本に生まれたことは、グローバルでみたら既にスタートラインが違うでしょう。勿論ゴールが何かということはありますが、例えば、豊かさと考えてみます。私の両親は離婚していませんし、サラリーマンでも中の上くらいの収入はあったと思います。大学は海外に行かせてもらい、卒業までは生活に困ることはありませんでした。この環境や特権ともいえる状況は私が何かをしたからではありません。大学卒業後は一時的にお金がなさすぎて困りましたが・・・。

1から10で10がゴールだとしたら、そもそも1からではなく、5からスタート出来ていたと思います。そしてこれは私が何かをしたからではなく、既に与えられた特権だったわけです。1からスタートして10まで私より早く到達する人はいますし、8からスタートしても私のほうが早く10に到達しているケースもあるでしょう。しかしそれでもスタート地点が違うのは、フェアでないですが、社会であり人生だとも言えます。

そう考えると、例えば、自分が頑張ったとか、努力した、とか自分自身の力で何とかした、だから今があると思うこともあるわけですし、事実そうかもしれない。でもそれすら、教育や環境があり、それにより、努力が出来る人間になったのかもしれない。

随分前にテレビで、貧しい国の子供にスポットを当てていて、その中の一人の少年、5,6歳の子供の生活がクローズアップされていました。その子供の日課はごみ捨て場に毎日行き、トラックが来るのを待ち、その中から何とか食べられるものを見つけ、母親のところに持っていくわけですが、これは腐ってて食べられない。と言われたりしている場面を覚えています。彼はインタビューで、僕らは虫けら以下の存在でしかない、と賢く寂しい目で言います。5.6歳でそんなことを言えるほど賢いのに、彼の表情は暗く、何か悟っているようでした。才能があり、頭もいいのに、まともな教育を受けらず、チャンスを得る可能性も圧倒的に少ない彼のスタート地点は壮絶なものがあります。

そのようなことを考えると、運命ってあるのかなーなんて思ったりするわけですが、少なくとも様々なことに対してスタート地点が違い、またそのスタート地点は自分によってもたらされたものではなく、与えられたものであり、ゴールに近い場合はそれが特権というものではないかなと思います。

付け加えるなら、そうはいっても、そういうものなので、様々なケースで自分の行動で物事がこう動いたと思うことが重要なわけですが。。

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