鮨 のべつ

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鮨 のべつ
評価:8点
コスパ:A
東京都 中央区 銀座 8-7-20 イセキビル 1F
予算目安:17,000円くらい

地方に旅行したときは大体その土地の割といい鮨屋に行き、飲んで食べても2万しないで満足できますが、銀座の鮨バブル状態ではかなり難しい。たまたま見つけコスパいいと思うところがありました。

銀座8丁目でいい立地ですが、雑居ビルの奥にあるので場所はわかりにくい。一度通り過ぎてしまいました。店内は狭いながらも8~9席のカウンター。非常に感じのいい大将が迎えてくれます。

あん肝・・・◎ 挨拶がわりに出された感じですが、非常に濃厚です。最初から日本酒でも良かったかも(ビール飲みました)

太刀魚・・・◎ 中々身がしっかりしており、水分も良い感じに抜けて素晴らしい

大根・・・〇 上品な出汁がしみこみまずまずでした。何でも魚の骨やらを5時間ほど煮込み出汁をとっているそうです。

カレイの刺身・・・◎ 熟成した良さが際立ちます。コリコリして脂も適度にありもっと食べたい感じ。

この辺りで鳥取から頻繁に東京に遊びに来ている夫婦が来店。最近狭い世界に留まっていてはいけないということで、奥様の話に付き合うことに。イライラはしませんでしたが、テンションが高い。

アワビ・・・◎ 肝のソースをたっぷりつけて食べますが、鮑のいい感じに弾力があり完全に日本酒だなーということで、色々聞きつつオススメをもらう

守破離の熟成酒で松本日出彦氏がいたころのものだそう。熟成感はそこまでなく飲みやすい。粘度があり味もしっかり。売ってるなら欲しいし鮑に合います。

残った肝ソースにシャリを入れてくれました。こちらも非常にうまい。

ズワイガニの茶碗蒸し・・・〇 カニもっと入れてほしいのと、ちくわも入ってましたが、いらないかもしれない。ほどほどです。

隣の奥様が、「鳥取って何もないのよね~、こういうお鮨屋さんもないし、ところで島根と鳥取どちらが右かわかる?」と自虐的に聞いてくるので、「勿論右ですよね」と答え、ちょっと認められる。

白甘鯛・・・〇 ここから握りに入り、高級魚白甘鯛が登場。うまいのですが、感動はしなかった。食感はとても良いです。ここはシャリが中々パワフル。

奥様との会話は続き、「島根はいろいろあるけど、鳥取は特になく、来た事あります~?」というので、島根はあるけど鳥取ないので、「いやー今度行こうと思って、足立美術館とか・・・」というと、「出た~~足立美術館は島根よ」と墓穴を掘る私。誤魔化そうと思い、「島根と鳥取まとめてみたいなと思って、私ANAが多いので米子空港から行こうかなと思ってるんですよ」と鳥取もちゃんと考慮してますよアピールを。考えてみたら、空港が鳥取なだけで、ほぼ島根に行こうとしていた私。勿論そんなことは言えません。

あおりいか・・・〇 スタンダードにおいしい。イカはやっぱりあおりいかだなと思えました。包丁の入れ方も丁寧で食べやすい

こはだ・・・〇 江戸前って感じに〆てありシャリとの相性は良かった。

「いやーでも頻繁に東京来ることができるなんて旦那様に感謝ですね」と旦那も気遣う私に対して奥様は「私だってやることやってるわよ~、大変なんだから」と、まぁそりゃそうかもしれませんが、すげー恵まれてると思います。一週間も東京に来ているそうで、旦那より先に数日泊まっているらしい。

次の日本酒は中々面白く、甘口と紹介されましたが、キレがよく、最初は確かに甘口感ありますが、喉を通すころにはしっかり辛口に。そんな感じの感想を言うと、大将が、ほほぅみたいなリアクション。海原雄山になった気分です。

イワシ・・・★ 本日一番すばらしかった。今年のイワシは脂のりがいいそうで、確かにうまい。熟成させているらしく、脱水もうまくできていて、非常に満足。そんな感じの感想を呟くと、またしても大将が、中々わかってるな(全然横柄じゃなく)と笑顔でいろいろ説明してくれました。

マグロ赤身・・・〇 カナダ産のマグロですが、ネットリ感は足りないものの、赤身のうまさは感じることができました。ここで雄山化した私は、この季節ってボストンのマグロとかも確かにうまいんだよなー、呟くと、またしても、よくご存じで・・・という感じで認められる。

平貝・・・△ こちらは海苔がそれほど良くなく、平貝も少し薄いような、味付けも塩でしたがインパクトが薄い

中トロ・・・〇 こちらもカナダ産だそうですが、まずまずのうまさ。安易に養殖を使わないところが好感。

この辺りでマシンガンのように話す奥様の話を聞きながら、写真を撮り味わうのが苦痛になってくる。隣に一人できた男性が来店。

大トロ・・・〇 こちらもカナダ産。筋は気にならなく、中々いい感じでしたが、コクがもうちょっとあればとマグロ全般に思いました。

奥様が「鳥取県内も結構仲悪いのよー」とよくわからんことを言い出すが、旦那様がまさかのフォロー。「廃藩置県で県を区切るときに仲が良くない地域をくっ付けたんですよ」とまさかの鮨屋で廃藩置県の話と雑学を学ぶ。確かに言われてみれば反乱起きないようにするにはそれはありだなと納得。

いくら・・・〇 味付けが上品であり食べやすい。いくらそのものは普通でした。

白魚・・・〇 こちらもネットリおいしいのですが、そこまでインパクトはなかった。

次の日本酒に。牡蠣に合う日本酒ということらしいですが、確かにそんな感じ。単独で飲むには少し苦しいですが、魚介系の和食と合わせるといい感じだと思います。

かんぴょう・・・〇 とくにインパクトありませんでしたが、明らかに海苔がうまくなっており「あれ、この海苔、さっきの海苔より香りあってうまいな」と呟くと、既に認められた私は、大将から「流石ですね」とほめられる。海苔使い分けてるらしいです。気分をよくさせてくれる店です。

赤ムツ・・・〇 のどぐろですが、まーまーという感じ。高いだろうから、違うネタでもいいかもしれん。

穴子・・・〇 まずまずですが、ふっくら感がそこまでなく、穴子には厳しい私は、これって「どこの穴子ですか?」と聞くと、大将は江戸前ですと。この時期の穴子はだいぶおいしくなってきて、「対馬とかいいですよね~」と私。まーまーうまいんだけどね。

玉子とだし汁・・・〇 デザート感覚で出てくる玉子焼きと魚介の出汁が中々インパクトある上品なだし汁で終了

隣の男性と少しだけ会話をし、気を遣いつつ2時間ほど滞在して楽しく、おいしく頂きました。熟成の良さを知ることができ、ネタはそこまで豪華ではないものの、それを十分カバーする技と手間。非常にいい店でした。

奥様は「鳥取いらしたときは是非案内します」と言ってくださいましたが、名前も知らんし、こちらも名刺も渡さないから一期一会だろうと思いつつ、お礼を伝えてお別れに。

2人で3.4万ほどでした。コースが13200円で、ビール×2、日本酒3合という感じなので、若干お酒は高いのかもしれませんが、十分満足いく20品ほどが出て、銀座ということを考えると、今後人気が出ていくことと思います。ご馳走様でした。

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