風の森 ALPHA TYPE2
評価:8点
コスパ:B
価格:3,300円(720ml)
購入場所:ネット
酒造:油長製造(株)
ここ数か月の話ですが、マンションのごみ捨て場に行くと、必ず獺祭の純米大吟醸の一升瓶が捨ててあって、誰かがひたすら獺祭を飲み続けているのだろう。獺祭は賛否あると思いますし、紹介することはないと思いますが、ある意味で、ある程度のクオリティで飲みやすいお酒を安く広く売っているわけで、それはそれで評価できると思います。
さて、一気に4.5種類の風の森を買い、いくつかは紹介しておりますが、ついに今回のALPHA TYPE2で一旦は最後となります。風の森の凄いところはほぼラインナップが生酒であり、逆に言えば4.5本買えば全部冷蔵庫に入れておかねばならないので、中々大変。
精米歩合22%ということなので、価格もそれなりにしますが、それでもかなり良心的なほうだとは思いますし、ある意味期待も膨らみます。早速飲んでみると、ん??確かに生酒、22%にしては味はあるし、流石に飲みやすい。確かに滑らかで結構華やかな感じはします。確かにおいしい。
おいしいのですが、衝撃はなかったというのが感想。風の森は山田錦にしても何にしても外れはないので総じておいしいわけですが、削ったことにより、良さもあるものの、失ったものもあるなぁというのが感想。おいしいが前提で書いていますが、良いところはやはり削っているだけあって、ピュアな感じがしますし、スルっと入ってきます。それでいて水のような(削りすぎるとただ飲みやすいだけとなってしまう酒もあるので)薄さとかはなく、それなりに味わいがあります。後味も悪くない。
失ったものは、それはコクや深み、そして洗っていない米のような香りというか、芯が残ってしまっている米というか、そういうものを感じました。それが私には気になり、これは米を削れば削るほど風の森に関しては感じたことですし、同時に旨味も逃している(逆に言えばある意味どんどん飲みやすくなるわけですが)ように感じました。なので単体で飲むというよりは料理と合わせる感じでしょうか。
値段を考えると、ラベルも上品であり、箱もついているので、プレゼントには最適だと思いますし、日本酒が少し苦手だったり、飲み慣れていない人にあげるのはとてもいいと思います。私は風の森を紹介するのであれば、657をオススメすると思います。まずめちゃくちゃ安いのにクオリティが超高いということ。米の旨味、キレ、深みなどのバランスが良く、生酒の良さもわかるし、それでいて飲みやすいというのが理由。1,155円とかなので、この価格帯では最強でしょう。
ALPHA TYPE2は確かにおいしいですが、精米歩合22%に期待するのは、圧倒的な洗練されたお酒でしょう。その洗練された・・・という感じというのが少し思っていたのと違いました。もし出し続けるならもう少し奥行が欲しいなぁと今後に期待します。
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