雪の茅舎 純米吟醸
評価:8点
コスパ:A
価格:1,650円(720ml)
購入場所:ネット
酒造:株式会社齋彌酒造店
雪の茅舎は今回紹介するものや、山廃なども何度か飲んでいますが、いつも安定感があり、一段上を行くおいしさや満足感があるので紹介したいと思います。ここの杜氏はNHKのプロフェッショナルでも紹介されており、かなり有名な人らしいです。秋田のお酒ですが、秋田県は新政などをはじめ、イメージ的においしい日本酒が多い。今回のお酒は、20年末に一度飲み、ああ、いくつかのお酒と同時に比べても、やっぱりうまいなぁと思い、最近また飲んでもやはりおいしかったという感じです。
純米吟醸はこの酒蔵のフラッグシップともいえると思いますが、米は山田錦と秋田酒こまちが使われています。味わいとしては、ふくよかであり、優しくフルーティで中々リッチな感じ。いつの間にかどんどん飲んでしまう感じで、味わいもしっかりあるので、主張が強すぎるわけでもないので食事と合わせてもいいですし、単独で飲んでもいいと思います。
キレがいいというより、後味は自然に消えていく感じなので、やはりふくよかであり、旨味があるというのが印象。フルーティさもありますが、そこまで極端ではなく、優しい甘みがあります。一段上の日本酒はありそうでないバランス、そしてこのありそうでない、というのは深みやコクをしっかり感じられるか否かにあるような気がします。
秋田のいくつかの酒造では、櫂入れをしない、濾過をしない、割り水しないという「三無い造り」という製造法らしく、雪の茅舎もそのようにつくっているらしいです。またここは自家酵母を使っているらしく、それも割とレア。確か来福とかも自家酵母だったような。
「雪の茅舎」は、雪の多い冬に東京から訪れたある作家が、帰路の車中で雪に埋もれて点在する茅葺き屋根の農家を見て「雪の茅舎」にしてみては?から命名されたそうです。茅舎(ぼうしゃ)って聞きなれず芽という字に似ているので、読み方間違えられてそう。
価格としても標準的な純米吟醸の価格であり、十分買える範囲。それでいてこのクオリティならコスパはいいと言わざるを得ません。キレや淡麗っぽいのが好きな人には向かないかもしれませんが、東北らしい良いお酒だと思います。
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