話題になっている牛丼チェーン吉野家の常務ですが、経緯はこんな感じです(青字)。
牛丼チェーン「吉野家」は18日、伊東正明常務(49)が早稲田大主催の社会人向け講座で、若者を狙ったマーケティング戦略に関して「生娘がシャブ(薬物)漬けになるような企画」と発言していたと明らかにした。吉野家は「極めて不適切であり、人権・ジェンダー問題の観点からも到底許容できるものではない」と謝罪し、伊東氏の処分を検討している。
インターネットの交流サイト(SNS)では、講座の参加者によるとみられる投稿に対し、伊東氏の発言を批判するコメントが殺到して大きな騒ぎとなっている。
発言の趣旨は、ターゲットとして狙う客層や、味などが癖になり、つい行ってしまう状況をつくり、人を取り込む、という感じだと思いますが、多くの人が女性蔑視だ、人権問題だといいます。会社の役員がこんな発言する企業は最悪、みたいな感じにも捉えられるでしょう。まぁそれはその通り。かなり痛い打撃を一時的にも受けることでしょう。
さて、それよりも問題なのは、役員という立場の人が無意識的に人(顧客)をコントロールしようとしているところです。本来的には吉野家になぜ人が入るか?といえば、客が求めるもの(価格、味、手軽さなど)を提供しているからであり、ニーズそのものを作り出すというのは本来ではありません。
これは無意識の操作をしているのであり、例えば経営者に、「今後の経営で目指すところは何ですか?」と聞かれて、「たくさんの人に弊社のファンになってもらうことです。」と答えているのと同じ。それは自らのコントロールによって、ニーズを作り出し、操作することでビジネスを成り立たせるということです。
吉野家のこの発言で、少なくともトップの一人の思考は、操作主義的なところがあり、つまりその考えは会社がそういう考え方だというのを裏付けてしまっています。
短期間で大きくなっている企業、例えばアリババなどは常にカスタマーファーストを最優先にし、客が求めているものは何かを追求し、発見し、それを実行に移しています。これが本来のマーケティングであろうし、本来の価値なんだろうと思います。
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